百年結晶目録|青井秋【1巻】

青井秋先生の作品はもう、何かもう、宮沢賢治だあ…!!!

「私はこれが好きなんだ!!!」っていう作者さんの方向性に「私も好きです!!!!」って頷きながら読む作品というのがあって、
それはキャラクターの属性でも設定でも、風景でも良いんだけど
青井秋先生の作品からはひたすらに鉱物や植物への憧憬や愛情を感じる。
とても大切にしてるのが伝わってくる……。

百年結晶目録は、石を食べる種族の生き残りの少年と学者先生のふたりのお話。
こちらは少女漫画:SF・ファンタジーに区分されています。
他にも青井秋先生の作品をいくつか購入したんですが(そしてそれら全て美しかった……)どの作品にもすごく穏やかな異文化交流というか、人外交流が描かれていてしみじみ好き……と噛み締めてしまった……。

百年結晶目録は一冊まるごと少年と学者先生のお話だからより一層じっくりとふたりの様子を眺めていられるのだけど、特に好きなのは、少年が徐々に人の中に混じっていく様子。
人か人じゃないかっていったら、人の中の種族扱いだし見た目も価値観も大体人です。
ただ特異体質が強すぎて、そしてその体質が美しすぎて人扱いされず狩られ尽くしてしまった種族です。
学者先生を通して、市民籍を取得して、柔らかいベッドで眠って、同じテーブルで食事をして、「良い旅を」と手を振り見送られるようになる。
旅をしながらその国で暮らす人々の生活に触れていく様子がね……徐々に世界に受け入れられていくようで心がじわじわと温まって良いんですよ……。

あとすごく好きなのが、食事シーン!
少年(とはいえ成長が遅いだけで25歳)は鉱石をかりかりと齧るのだけど、その味を尋ねるシーンがとても好き。
共通する「甘い」感覚はないから、まったく同じ味を表現することは出来ないけれど、
食べると喉がちかちかする石や、腹持ちの良い鉱石があるってもう、好き。好き!!!!!

百年結晶目録のね、学者先生と少年の体質から訪れる違いの交流が本当にとても穏やかで、鼓動のはやさの違いなんてそんなの切なさが過ぎる。
「似ている」ことは「違う」ことだと少年は作中で話すのだけど、その違う部分を補い合って、過剰にどちらかに寄せることもなく、互いに見えるものと互いの異なる鼓動のはやさでもって未来を見ていく姿がとても良いんだ。

 


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