金持ち君と貧乏君|秀良子【全1巻】

●著者 秀良子
●発行 一迅社

大好き。
秀良子さんの「リンゴに蜂蜜」↓

リンゴに蜂蜜

リンゴに蜂蜜

[著]秀良子

収録の【世界の終わりのなつもよう】が好きならまた堪らないと思う。
私は堪らない。
タイトルまんま、お金持ちのあの子と、貧乏なこの子のお話。
で、現・お金持ちの子と貧乏な子と、かつてのお金持ちの子と貧乏な子と、思い出話が混じりながら進んでいきます。



いけない普通に読みふけって泣いてたわ。

泣いてばっかだな。そういうのばっか集めてるからな。
あともうおじいちゃんに移入しちゃうからな。若者たちが眩し可愛い。健やかであれ。
ツンデレなのに割と素直で可愛いお金持ちの子と、
生きるたくましさに満ちた貧乏な子と、
面白いのはそこに、お金持ちの子のおじいちゃんが参戦してること。

60年前の恋心と、大人の権力と財力を活用するおじいちゃんが愛らしい愛らしい。
でもただの愛らしいマスコットや、若い二人の結束を高めるための装置にならないところが、ほんとに素晴らしいところだと思う。
おじいちゃんの恋心が割とガチ。
そしてこのガチさも、ちゃんと思い出を追いながら丁寧に描かれていて、
かつての想い人に生き写しである貧乏な子と、その面影を追いかけながらも決して同一視はしていないし、
追いかけることで遠ざかってしまう思い出があることを、おじいちゃんは知ってる。
この塩梅の素晴らしさ。
どれだけ大切なものだったのか、これまでどれだけ大切にしてきたのかが伝わってくる流れがほんと素晴らしい…。

おじいちゃんの恋心はとてもストレートに伝わってくるけれど、
何より一番好きなのは、おじいちゃんのこのセリフ。
「これからだね、何もかも。
君たちが心のままに学んで、悩んで、恋をする。
きっとそのために私は」

いつもここで何かが込み上げてしまう。

恋に恋する なんて言葉もあるけれど、
おじいちゃんの恋を愛しているこの姿勢がすごくすごく好きなんだ。

太陽のような人のために、自分は月のように
ただ見守り寄り添うものになろうというおじいちゃんが作ったのは学園で、
これがまるで、出世払いの約束を未来まるごと叶え続けているよう。

かつての美しい日々を大切に再現しているかのようなのだけど、
その再現の仕方が、返礼のようにも見えてすごく良い。
思い出に留めおかずに、またそれらの種がどこかに萌芽していくことを願うような叶え方がすごく好きなんだ。


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