毎日、ふたり日和|鯛野ニッケ【1巻】
夕方のチャイムが鳴ったら外に出てはいけない。
黒い魔物にいたずらされてしまうから。
当然のように主人公たちはそんなこと聞かないので夕方以降街に出てしまい、
あふれるやべーのに遭遇
しないタイプのお話です。
いたずら好きでちょっとだけ迷惑、な黒い2頭身の謎のまものさんがぷにぷに闊歩する不思議な街が舞台。
魔物に好かれる美少年フェイスのまいくんと、大型犬なたくまくんのお話です。
どうも警戒心が解けずにちょいちょい「おっホラーか?」と勝手に身構えてたんですが
完全に逆方向で泣かされたよ!!!!!
不思議な雰囲気がある作品だなあと思うんですが、これはまものさんの存在なのかなぁ。
たくまくんの想像上の存在とかではなく、飲みかけの缶ジュースとか盗られてたりするし、
家に入る前に花粉みたいにまものさん落としてるので作中ではまものさんはまものさんとして存在してる。
で、周りに頼れないタイプのたくまくんと
力になれなくてもどかしさを抱えるまいくんと
ちょうど、その間を埋めるようにまものさんがいる感じ。
誰かの願い事や喜ぶことをこっそりと聞いて、
極端な形にはなってしまうけどそれを叶えようとして、
そのひとつとしてたくまくんと会話しているところ。
このあたりがちょうど猛烈に泣かされたおばあちゃんの話と、
頼り方が分からないたくまくんの話ともリンクしてます。
でも、まものさん可愛い全フリじゃないんだよ……。
ちょいちょい不気味なんだよ……こ、これは私が勝手に怯えているからか……?
この不気味さが、なんというんだろう、人の側で一緒に暮らしてる妖怪感がある。