やさしくおしえて|井戸ぎほう【現在1巻】

やさしくおしえて

やさしくおしえて

[著]井戸ぎほう

●著者 井戸ぎほう
●発行  茜新社
大学生ふたりと、大学生と中学生ふたりの2組のお話。
ながら、主軸で進むのは前者のお話です。
それぞれの関わり合い方や、対面した時の会話が優しい作品です。


与えたがり達の恋。
というのが、真っ先に出た印象。
わかる。わかる。
時々、無性に何かや誰かをドロドロに甘やかしてやりたい欲求に駆られることがある。
愛したがりたちを見てるのは、とても好きだよ。
もはや本能よな。

やさしくおしえて は主人公になる光くんの目線から語られていて、
その心理描写がすごく丁寧なんです。
行動だけ見てれば、ちょいちょいからかったり、いじわる言ってみたり拗ねたり、
なかなか面倒なお兄ちゃんなのに、やっぱりすごく目線が優しい。
のは、これ作者さんの力量なんだろうか。
ともすればドロドロしてうじうじしそうな所を、すごく良いラインで避けられていて、
でもそれが全くわざとらしくなくて、相手を大切にして自分も「与えたい」のだという姿勢がすごく見える。

作中にある
「あいつは昔から 俺よりも ものを大事にするのが上手だったから
手の中のもの 宝物に見えちゃうって それだけ」

のセリフすっごく好き。

大事にしたい、だとか、貰ったものを貰った分だけ返したい、だとか、
もしかしたらそれ以上に何かを与えたい、だとか、
でも与えるには与えられるようなポジションっていうのもやっぱり気になるし、
そのポジションに行くっていうのはもう自分のことだけではなくなるし、
ただ自分がしたいだけの事をしようとしたら相手に何かを飲み込ませなくちゃいけないし、
っていう。っていう、もう何書いてんだか自分でも面倒だけど、この、何この。

あらすじ紹介なんかで「自己中心的」と書かれてる主人公の光くんが、本当に良いんだよ。
自己中 っていう言葉も、もしかしたら当てはまるのかもしれないけど、
でも結局自分から見えるのなんて自分の裏側ばっかりだもの。
何かしてやりたかったけど何も出来ないうちに、変わっていける人を見て少しもどかしく思ったり、
相手が動き出しやすいように少しずつ距離感を確かめてOKサインを出して教えて、
っていう、これもう優しさしか溢れてないじゃん……光くん優しい……。

この優しさが、決して相手への好意だけで出てるものじゃないのが分かるのもすごく良いんだ。
こう、好意を向けられたのがきっかけではあっても、もともと持っている気質から出ているんだろうなっていう。
拗ねたりいじわる言ったりもするけれど、相手の真摯さが分かればとても素直になる。
また相手の子もひたすら穏やかで良い子でさ……。
幸あれ……君たちに幸あれ……っていう、すごくこう正しくボーイズがラブしてる話を見てる気になる。
また少しばかり不器用な言葉選びが本当に優しくて、すごく好きなんだ……。

あと、井戸ぎほうさんの描かれる腕は、腕フェチにたまらないと思いました。
思いました。
この、上腕から肘、腕から手首にいたる流線が実にたまらない。


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